「もし、大切な人にもう一度会えるとしたら——あなたは過去を変えますか?」
そんな問いかけから始まるのが、Netflixオリジナルの韓国ドラマ
『アリス -運命のタイムトラベル-』
一見するとSF色の強い作品に見えますが、物語の本質は“母と子の絆”や“命の選択”といった深い人間ドラマ。
過去と未来を行き来する中で、「いまをどう生きるか」というメッセージが丁寧に描かれています。
この記事では、『アリス -運命のタイムトラベル-』の感想を中心に、ネタバレなしで作品の魅力を3つのポイントに分けて紹介していきます。
複雑そうに見えて、実は心に深く残る——そんな一作。
気になっている方の視聴の後押しになれたら嬉しいです。
◆タイムトラベルものが好きだけど難解すぎるのは苦手
◆SFだけど人間ドラマにも感動したい
◆親子愛や人生を描くドラマに惹かれる
◆Netflixで泣ける韓国ドラマを探している
こんな人におすすめとなります。
『アリス-運命のタイムトラベル-』とは?
タイムトラベルを可能にする装置「アリス」と、それをめぐる科学者たち、そして未来を知った刑事の物語。
「過去を変えたい」と願う気持ちと、「変えてはいけない運命」がぶつかり合いながら、静かに命の大切さを訴えてきます。
アリス-運命のタイムトラベル-作品概要
タイトル:アリス -運命のタイムトラベル-(原題:앨리스)
配信:Netflix(全32話)
(1話約30分)
ジャンル:SF/ヒューマン/サスペンス
主演:チュウォン、キム・ヒソン、イ・ダイン
放送年:2020年
年齢制限:13歳以上
アリス-運命のタイムトラベル-キャスト紹介
パク・ジンギョム(演:チュウォン)
感情を抑えた刑事。母への想いが静かな演技に滲み出る。
ユン・テイ/パク・ソニョン(演:キム・ヒソン)
母と科学者、二つの顔を持つキーパーソン。演技の振れ幅が圧巻。
キム・ドヨン(演:イ・ダイン)
ジンギョムを支える記者。同僚以上の存在感。
見どころ① タイムトラベルと母の愛が重なる
「過去に戻って、大切な人を救いたい」
——誰もが一度は思う願いが、もし現実になったら…?
本作は、最先端科学の裏側にある“人間の弱さ”と“深い愛情”を丁寧に描いた作品です。
特に印象的なのは、親子の別れ、再会、そして別の形での繋がりがテーマとなっている点。
単なるタイムトラベルものではなく、
「愛する人にもう一度会いたい」という気持ちが胸を打ちます。
SF設定を借りているだけで、実はとても“人間くさい物語”なのです。
見どころ② チュウォン×キム・ヒソンの静かな熱演
主演のチュウォンさんは、感情を表に出さない主人公・ジンギョムを、目の動きや表情の変化だけで心情を伝える演技で魅せてくれます。
抑制された芝居の中に、母を想う静かな熱が見え隠れし、その内面がどんどん引き込まれていきます。
一方、キム・ヒソンさんは科学者と母親、全く違う人格を一人二役で演じ分ける難役に挑戦。
‶知的な女性と、愛情深い母親“
2面性を見事に演じきり、物語に厚みと深みを与えています。
二人の静かな掛け合いこそ、この作品の真の“エモさ”を支えていると言っても過言ではありません。
見どころ③ 「感情で観るドラマ」へと変わっていく
序盤は専門用語や複雑な設定も多く、「難しそう」と感じてしまうかもしれません。
でも、物語が進むにつれてロジックではなく“感情”で物語を受け取るようになっていきます。
「なぜ生まれて、なぜ別れるのか」
「誰かを守るとは、どういうことか」
そうした問いが、主人公たちの選択を通して描かれ、自分自身の人生と重ねてしまうような瞬間が訪れます。
SFという枠を超えて、人の心に寄り添うようなドラマへと進化していく。
それが『アリス』の最大の魅力です。
アリス-運命のタイムトラベル-評価まとめ
ストーリー | ★★★★☆(4.0) |
キャストの演技 | ★★★★☆(4.5) |
スリル・テンポ | ★★★★☆(4.0) |
テーマ性 | ★★★★★(5.0) |
総合評価 | ★★★★☆(4.5) |
視聴者の声・みんなの評価は?
SNSやレビューサイトでも評価は高めですが、やや重めなテーマなので好みは分かれるようです。
やや好意的な声
中立的な声
やや厳しめな声
アリス-運命のタイムトラベル-を観ての感想
結論:“時間”と“心”が交差する、静かな哲学ドラマ
『アリス-運命のタイムトラベル-』を観て最初に思った事はこうでした。
「人って、時間について本当に深く考える生き物だな」
本作でも描かれるパラレルワールドの考え方。
たとえば過去に戻ったとき、そこにもう一人の“自分”がいて、そこで選択を変えれば、新たな未来が生まれる。 一方で、
「元の未来にいた自分たちはどうなるのか?」
という問いも出てきます。
Aの未来とBの未来が同時に存在するのか? それともどちらかが消えてしまうのか? ——そんな時間に対する人間の想像力に、改めて驚かされました。
時間旅行というファンタジーの中に、私たち自身の「生き方」や「記憶」と向き合う感覚がありました。
人には、「過去を思い返す力」と「未来を想像する力」があります。でも、その力が強すぎると、時に自分を苦しめることもあるんですよね。
特に日本人は、世界的に見ても“心配性”な民族だとよく言われます。
慎重で、未来のことをたくさん考えて、時には
「もしあの時こうしていれば…」
と過去に縛られてしまう。
だからこそ、ドラマのラストに出てくる“ある言葉”が、とても胸に響きました。
具体的には書きませんが、その一言に救われる人もきっと多いはず。
ぜひ、最後まで観て感じてほしい。 このドラマの“答え”は、ラストにこそあります。
知っておくともっと楽しめる!『アリス』の小話&裏話
🧪 キム・ヒソンが一人二役を演じた理由とは?
本作でキム・ヒソンが演じたのは、科学者ユン・テイと母親パク・ソニョンの一人二役。
当初は別の女優が担当する案もありましたが、
「同じ俳優が演じた方が運命の不思議さが強調される」
という監督の意向で、彼女が両役を演じることに。
本人も「感情の切り替えが難しかったけど、挑戦しがいがあった」と語っています。
🔬 タイトル「アリス」に隠された意味
「アリス」は作中で登場する時間旅行を管理する組織名でもあり、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』へのオマージュでもあります。
“現実と非現実の間をさまよう”というテーマが、タイムトラベルを通してより深く描かれています。
📺 初回視聴率10%超えでスタート
2020年に韓国SBSで放送された『アリス』は、初回から視聴率10.0%を突破し、大きな注目を集めました。
Netflix配信後も「感動できるSFドラマ」として、日本やアジア圏でじわじわと評価が広がっています。
📽 撮影現場は“天気”との戦い
過去・現在・未来を描くため、ロケ地の選定と演出に非常にこだわった本作。
特に過去のシーンでは雨天NGの日が多く、撮影スケジュールが何度も変更されたそうです。
リアルな世界観を作るために、スタッフの努力が光った現場だったと言われています。
👩👦 脚本家が大事にしたのは“親子の絆”
タイムトラベルという壮大なテーマの中でも、脚本家がもっとも大切にしたのは「母と子の絆」。
「SFの中にこそ、温かい人間ドラマを描きたかった」
との言葉通り、感情面での共感が多くの視聴者を惹きつけました。
Netflixで観られるキャストの他出演作品
『アリス』の出演者が他にNetflixで観られる作品をまとめました(2025年6月現在)。
キム・ヒソン(ユン・テイ/パク・ソニョン役)
┗ 『明日』(2022)… 死にゆく人を救う“死神チーム”を描いたヒューマンドラマ。
┗ 『再婚ゲーム』(2022)… 上流階級の結婚相談所を舞台にしたサスペンスドラマ。
チュウォン(パク・ジンギョム役)
┗ 『グッド・ドクター』(韓国版、2013)… 発達障害を持つ天才小児外科医が職場で成長していく感動医療ドラマ。
イ・ダイン(キム・ドヨン役)
┗ Netflix配信作品は少ないですが、『アリス』以外の出演作も今後配信される可能性あり。
気になった作品があれば、ぜひそちらもチェックしてみてください。
まとめ|アリスは「今を生きる」大切さに気づかされる作品
アリス-運命のタイムトラベル-を見終えて。
タイムトラベルというSF設定を通じて、親子の愛、命の重さ、今を生きる意味を描いた『アリス』。
複雑だけど心に刺さる、そんな不思議な魅力があります。
ぜひ“今”のあなたに観てほしい一作です。